調査記録11
 開聞トンネル

09年05月28日

member:NEO隊長、CROW隊員

場所:鹿児島県指宿市


鹿児島県で開聞トンネルというと、1番と言っても過言ではないほどの有名な心霊スポットである。
今まで何人もの心霊スポットマニアが訪れている場所ということもあって正直「今更・・・」という思いがあったのだが、真偽を確かめるべくNEO隊長とCROW隊員が現地へと向かった。


開聞岳

トンネルは開聞岳の周囲を一周できる遊歩道の東側の入口部分にあるとのことだったが、道に迷ってしまい到着に少々時間が掛かってしまった。決して隊長が方向音痴なわけではない。



無事到着。
この先にトンネルがあるらしい。我々は意を決して潜入することにした。



トンネルの目前まで来ると一段と暗くなった。頭上にまで及ぶ木々が月の光を遮っているのだ。



内部に潜入。トンネル内は真っ暗で車1台分の幅しかない。



訪問者の数を物語る落書きの数。くだらないものから不気味なものまで。それにしてもなぜ落書きするのだろうか。



天井にはこのような穴が点々とあり、この穴から女が逆さまに出てきたり、この穴から覗く女の顔を見てしまった場合帰りの道で事故に遭うなどの噂がある。
穴がある度に注意深く窺ったがそれらしきものは見えず、帰りに危険な目に遭うこともなかった。



トンネル内には様々な生物がいた。ゴキブリ、ゲジゲジ、ヘビ、クワガタ、鼠の屍骸まで・・・
ゲジゲジとゴキブリにいたっては大量発生しているのだ。何よりも怖かった。



ここで幽霊探知機ばけたんを使ってみることに。写真ではわからないが青緑(何もいない)。いいかげんである。



トンネルは更に続く。湿気が漂い冷たい空気が吹き抜けていく。心霊抜きでも充分に怖い場所ではある。
しかし依然として霊の気配はない。



ビデオカメラ片手に突き進むCROW隊員。しばらく進んでいると前方に明かりが見えた。



なんと天井が吹き抜け状態になっていた。トンネルはここで終わりか?そう思ったが前方を見据えると第2のトンネルがぽっかりと口を開け我々を待ち構えている。

ここで不思議な現象が起きた。隊長がCROW隊員に背を向け写真を撮っていた時、後方で駆け足で走るかのような「タタタタッ!」という音が聞こえてきた。
隊長はCROW隊員だと思い込み後ろを振り返ったが当の本人はゆっくりと歩いている。「お前今走った?」と隊長。しかしCROW隊員は「いや走ってないよ」と真顔で返してきた。


確かに走る足音を聞いた隊長。「これはもしや・・・」そんな期待と不安の入り交ざった思いが心を走った。



第2のトンネルが姿を見せた。一段と雰囲気が増す。先程の出来事も相まって我々(特に隊長、むしろ隊長)も動揺を隠せない。


 

しかしそこを果敢に挑んでこその超常現象調査隊。やる時はやる子って昔から言われてました。
第2のトンネルも第1のトンネルと同じぐらいの距離が続く。
CROW隊員はビデオを回しながらスタスタと歩いてゆき、隊長といえば途中途中足をとめながら写真を撮っている。
しかしここでハプニングが起こった!!

隊長「あれ・・・?」

なんとシャッターが下りないのだ!

隊長「ガッデム!!」

説明しよう!心霊スポットで写真を撮ろうとするとシャッターが下りない(ボタンを押しても無反応)ということがしばしばある。
この現象は実は霊の仕業だという仮説があるのだ。
霊が近くに集まってきたのか!?隊長危うし!

隊長「畜生!俺はどうしてもここが撮りたいんだ!!」

パシャッ!

気合でシャッターを切る隊長。
霊さえもドン引き押しのけてしまうそのパワー。後に「戦慄のカメラ小僧」と語り継がれるのであった。



その時の写真。見事なピンボケである。

そんなハプニングを掻い潜りながら先へと進んでいるととうとうゴールが見えた。



やっと終わりか・・・と一息つく我々。しかしこれで終わりというわけではない。



「さて・・・戻るか・・・」
来た道を引き返す我々。しかし気を緩めたりはしない。家に帰るまでがなんたらかんたら。



心なしかペースが速い我々。決して早く帰りたいわけではない。
そしてあっという間に入り口まで戻ってきた。早送りである。

鹿児島で1番の心霊スポット。確かにそう言われても不思議ではない雰囲気をもった場所ではあった。
決定的な霊現象に遭遇することはできなかったが、隊長が聞いた足音、そして下りないシャッター。もしかしたら我々は片鱗を垣間見たのかもしれない。
そんな思いを募らせつつ我々は開聞トンネルを後にした。

長いドライブの後、CROW隊員を家に降ろし、我が家へ帰り着いた隊長はさっそく撮り貯めた写真と動画に目を通した。
「ピンボケ多すぎるだろ・・・」とぼやきながら全ての写真を見終える。しかし怪しげなものが写っている写真はない。
次にSDカードをパソコンに挿し動画を開いた。画面にはトンネルへ入ろうとする隊長が映し出されている。
トンネル内部は真っ暗で懐中電灯の明かりしか映されていない。「なんてこった・・・」
しかし目を凝らし耳を澄まし集中しながら動画を見ていると、あるところで何かが聞こえた
「ん?」巻き戻し再度聞いてみる。

〇△×※☆・・・!!」

確かに声が聞こえる。ボリュームをMAXにし聞いてみるとはっきりとその声は聞こえた。
ではご覧いただこう。


少し長くなってしまったが、どうだろう。確かに何者かの声である。隊長でなければCROW隊員でもない。明らかに2人のとは違うのだ。無論この時我々は声をだしていない。
当初何と言っているかにおいて様々な憶測が飛び交った。
「死ぬんかぁ・・・」「死人かぁ・・・」「主任かぁ・・・」「尿瓶かぁ・・・」「しゅるんぱぁ」
議論の結果、怖いから1番しっくりくるという理由で「死ぬの・・・かぁ・・」ということになった。
いったい何者の声なのか?霊だとしたら何を伝えようとしたのか?
悲痛の死を遂げた者の叫びか・・・それともぼやきか・・・真実は謎に包まれたままである。しゅるんぱぁ。

意外な形で幕を降ろした開聞トンネル調査。やはりあそこには何かあるのかもしれない・・・
再度調査の必要ありということで今回の調査は終了した。


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